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障害対応からその先を考える

2026.7.24

システム開発・運用の現場では、

予期せぬことが原因で障害が発生することが多くあります。

即時に障害対応することが最優先ですが、

二次災害や再発防止のために

更に奥に潜む原因まで踏み込んで考えることも大事です。

 

障害を引き起こす原因は、

システム開発の上流から下流に至るまで数多く潜んでいますが、

今回は障害対応時の手順が問題で

障害が再発してしまった経験から学んだ気づきを紹介します。

 

私が経験したデータ基盤の障害では、

まず業務影響を最小限に抑えることを優先し、

直接的な原因を特定して復旧対応を実施しました。

後日、障害が再発したため原因を追究していくと、

データリカバリーの手順が明確になっておらず、

作業や確認方法が担当者の判断に依存していたことが

根本的な要因であると判明しました。

 

この経験を通じて、

最初の障害対応時に直接的な原因の裏にある

運用プロセスの問題まで踏み込んで考え、

再発防止策を議論する必要があったと感じています。

 

障害を単なるトラブルとして捉えるのではなく、

これまで見えていなかった問題を洗い出す良い機会と捉え、

これからは障害発生リスクの低減に繋げていきたいと考えています。

 

【投稿担当:R.T.】

◆レポート配信のお知らせ◆

2026.7.24

『アジャイル開発の弱点をどう補うか』 執筆者:橋本 哲也
https://www.crossfields.co.jp/cms/wp-content/uploads/2026/05/magazine_vol49.pdf

 

「アジャイル開発を導入したものの、スケジュールやコストの全体像が見えなくなる」
「ドキュメントが残らず、保守や引継ぎに支障が出ている」

 

―こうした課題に直面していませんか?
ビジネス環境の変化に対応するため、日本国内でも導入が進むアジャイル開発。

 

しかし、その柔軟性の裏には
「大規模プロジェクトへの不向き」
「全体像の不透明さ」
「ドキュメント不足」
「技術的負債の蓄積」
といった特有の弱点が存在します。

 

本レポートでは、SIer出身のコンサルタントである筆者が、
自身のプロジェクトにおける実体験をもとに、
アジャイル開発のメリットを活かしつつその弱点を巧みに解消した
「現実的なハイブリッドアプローチ」を具体的に解説します。

「巻き取らない支援」が運用を強くする

2026.6.26

現在、私は会計システムの導入プロジェクトに携わっている。

要件定義からテスト、稼働後支援まで関与する中で意識していたのは

「稼働後にクライアントが自走できる状態」を作ることだった。

 

コンサルタントがタスクを巻き取ることは短期的にはプロジェクトを前に進める。

しかし、その判断がクライアントの運用力を奪ってしまうこともある。

 

実際、過去のプロジェクトではタスクを巻き取りすぎた結果、

問合せ対応やマスタメンテナンスが社内で完結できず、

外部支援者に問合せが集中してしまった経験がある。

 

その反省もあり、今回のプロジェクトでは

業務マニュアルや各種マスタなどの成果物は可能な限りクライアント側で作成してもらい、

私たちはテンプレート提示やレビューに徹した。

 

また、他チームや後続タスクに影響が出る場合を除き、

本来クライアントが担うべきタスクを巻き取らないことも意識した。

 

結果として、稼働後の問い合わせ対応や運用判断は社内で完結しており、

システムは安定して稼働している。

 

プロジェクトの成功とは、稼働日を迎えることだけではなく、

ユーザが自立して運用できる状態を作れるかどうかにあると感じている。

 

【投稿担当:M.N.】

言葉の裏側にある「観点」を繋ぐ

2026.5.29

立場や役割が異なる人々が集まるプロジェクトでは、

同じ言葉を使っていても捉えている側面が違う。

例えばテスト進捗の報告一つとっても、

予定通りの完了という「納期」を管理する立場と、

バグの出し切りという「品質」を重んじる立場では、

注視するポイントが異なる。

このズレを放置すれば、議論は平行線をたどり、

意思決定の遅れや終盤での致命的な手戻りを招きかねない。

 

こうした事態を防ぐため、

私はまず自分なりの「たたき台」を提示することを実践している。

最初から完璧な正解を出すのは難しくとも、

議論の出発点を作ることはできるはずである。

 

誰かに判断を委ねるのではなく、

不完全でも案を作り「これで進められそうか」と具体的に問いかける。

目に見える材料があって初めて主体的に動く足がかりが得られ、

クライアントも「何が判断の壁か」を具体的に示せるようになる。

 

たたき台を介して互いの観点を共有し合うことで、

隠れていた齟齬が解消され、合意形成へと向かい始める。

バラバラな認識を揃え、そこにある観点を丁寧に繋いでいくこと。

その積み重ねこそが、プロジェクトを前へ動かす確かな一歩になると信じている。

 

【投稿担当:S.S.】

生成AI時代のコンサルタントの価値の出し方

2026.4.24

Web広告において、

生成AIが作成したキャッチコピーと人間が作成したキャッチコピーを比較した研究がある。

この研究によると、生成AIのコピーは人間を上回る広告効果を示したが、

AIのコピーに人間が修正を加えた場合、さらに高い成果を示した。

AIに不足する社会・時代背景理解や企業の精神性を、人間が補完したためと解釈されている。

 

この「AIの不足を人間が補完する」という視点は、

コンサルタントにとって非常に重要な視点であると考える。

 

昨今、AIを人間の代替として導入し業務効率化を図るプロジェクトの話をよく聞く。

そこで冒頭のコピー研究が示すように、

AIの活用を前提に人間が不足を補う仕組みや業務設計を考えることで、

クライアントの価値最大化につながり、

新たな人間の仕事が創出されることで組織や社会全体の持続可能性も高められる。

 

 

日々業務にAIを利用していると、どうしても作業効率化、

すなわち人間の作業の代替としてのAIという意識になりがちだが、
「AIの不足を人間が補完する」という視点を忘れず、AIと向き合っていきたい。

 

【投稿担当:T.O.】

組織改革におけるハード面とソフト面について

2026.3.27

組織改革において、課題は

ハード面(組織構造、規程、業務プロセス、評価制度、システム等)と

ソフト面(組織風土、企業文化、マインドセット等)に大別される。

 

両者は不可分であるが、ハードの刷新によって、ソフトの弱みを補完し、

強みを補強するようなアプローチが望ましい。

 

現在、親会社と業態の異なる子会社における組織改革に携わっている。

 

同社は比較的最近グループに参画した企業だが、

これまで利益優先で成長してきたことから、

グループ水準のガバナンス構築が急務とされている。

 

具体的には、規程やマニュアルなどの文書が不足・形骸化しているという課題がある。

 

これまでの業務マニュアルは簡潔なものが多かったが、

ヒアリングを通じて暗黙知を抽出して、真に機能する形式知への転換を目指している。

 

また、同社の強みである「意思決定・行動の速さ」

を損なわないように、文書構造の再定義を進めている。

 

規程などの上位文書で指針を厳格に定義する一方、

実務手順を記す下位文書は現場側で機動的に改訂できるようにしている。

これにより、統制とスピードの両立を図った。

 

今後とも会社の実態に即した「形骸化しない仕組み」の構築を追求したい。

 

【投稿担当:K.S.】

システム開発プロジェクトにおける情報連携の重要なポイント

2026.2.27

システム開発プロジェクトにおいて、「情報・意見・相談」を早期に吸い上げ、

解決につなげる仕組みづくりは、プロジェクト運営の重要な要素です。

 

開発現場では、関係者が多く、専門性も異なるため、

必要な情報が必要な人に届かないことで、

認識のズレや手戻り、進行遅延が発生しやすくなります。

 

こうした状況を防ぐため、現場では「どの情報を、誰に、いつ伝えるべきか」

を意識した情報共有を心掛けています。

 

定例の会議や資料共有に加え、

進捗の変化や小さな懸念点についても早めに共有することで、

認識のズレが大きくなる前に調整することが可能になります。

 

また、メールやチャットといった文字情報だけに頼らず、

必要に応じて対話の機会を設けることで、背景や意図を含めた理解が進みます。

 

こうした意識を積み重ねることが、

円滑なプロジェクト推進と成果につながると考え、日々業務に臨んでいます。

 

【投稿担当:Y.S.】

◆レポート配信のお知らせ◆

2026.1.23

『データドリブン経営を定着させるために
~ BI運用とプロジェクト推進の現場で見た成功と失敗のリアル ~』 執筆者:井上千尋

https://www.crossfields.co.jp/cms/wp-content/uploads/2026/01/magazine_vol48.pdf

 

近年のビジネス環境は、デジタル技術・生成AIといった新たなツールの発展に伴って、

指数関数的に変化しています。

先行きが不透明なこうした状況において、経験や勘を中心とした旧来的なやり方では、

もはやビジネスは立ち行かなくなってきました。

 

本稿にも触れられているとおり、データ活用の重要性が叫ばれ、

多くの企業がDXを掲げるようになった今、

「データドリブン経営」という言葉は一般的となり、多くの企業でBIを導入し、

データに基づいた迅速な意思決定を試みています。

 

一方で、BIの導入とは裏腹にBIの運用が定着しないケースもたびたび見聞きすることがあります。

 

本稿では、多くのBI基盤導入や基幹システムの導入に携わってきた弊社コンサルタントが、

なぜBIは「作ったのにつかわれない」のかという課題の分析から始め、

BIの運用を根付かせるため、実務の中で見えてきた普遍的な原則を紹介しています。

 

是非ご一読ください。

 

しぶにしデッキシートの広告を見て思い出したこと

2026.1.23

とある冬の朝、通勤途中に目にした渋谷駅西口方面の通路広告はCanvaだった。

Canvaは生成AIを使い、誰でも簡単にデザイン資料やプレゼン資料を作れることを売りにしたツールだ。

 

一方で、古参のAdobeも生成AIによる資料作成の自動化を

業務文書の領域にまで広げはじめ、MicrosoftのCopilotもこの分野に力を入れている。

 

生成AIによる資料作成は技術進化が早く、その分、普及も速い。

そんな事を考えていたら、あるニュース記事を思い出した。

 

某大手コンサル会社が生成AIで作成した報告書をそのまま成果物として納品したところ、

事実と異なる記載が複数見つかり、結果としてオーストラリア政府から訴訟を起こされたというものだ。

 

AIが書き、人が整え、企業が提出する。

その曖昧な分業の隙間に、ハルシネーション(注1)は静かに入り込む。

 

生成AIは資料作成を効率化するが、責任までは肩代わりしてくれない。

その当たり前の事実を、私たちはどこまで意識した上で「便利さ」を受け入れているのだろうか。

 

注1) ハルシネーション:確率的文書生成器である生成AIが出力した誤(珍?)回答のこと

 

【投稿担当:M.E.】

プロジェクトにおける、時間管理マトリクス第1領域と第2領域

2025.12.26

システム導入支援において、PMOの主軸はシステム仕様やベンダー調整、

スケジュール順守といった“第1領域(重要かつ緊急)”の業務です。

今回従事している総合小売事業会社のPOS導入プロジェクト(PJ)でも、

それは当社として全力で果たすべき中心使命です。

 

そのうえで私が意識しているのは

“第2領域(重要だが緊急ではない)”の課題を見逃さないことです。

現PJの例では従業員の期待コントロール、他PJとの歩調合わせ、

顧客・関係会社告知、展開日と開店時間確定、

導入メリット/デメリットの明確化などが該当します。

従業員・関係会社・顧客などは導入効果の評価者であり

局面によってはPJの継続をも左右しうる最もケアすべき存在ではないかと思います。

またメリデメは状況が複雑化したときなどに経営判断がブレないための大義となります。

どれも差し迫ったときに後付けでは間に合わない、経営者にとっての重要事項です。

 

抽象的になりやすい第2領域は、まず課題を具体化し、

続いて解決に着手する承認を得て経営報告への道筋を作って取り組みを進めやすくして、

優先順位が下がりそうなときは自分が推進力となることが重要だと考えています。

 

【投稿担当:T.N.】