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CF通信 【第17回】 簿記研修について

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担当:磯貝光一

CF通信第17回は、新しいサービスメニューとして立ち上げ中の研修サービスについてご紹介いたします。

サービス立ち上げのきっかけは、お客様の「管理者全員に簿記3級を勉強させたい」という一言でした。

「管理者には『金銭感覚を磨いてほしい』、『個人商店的な視点を養ってほしい』という社長の意向を受けた、人材教育センター長のY氏から依頼を受けたのが発端です。

そこで、目標を平成22年2月28日に開催される日商簿記3級試験に置き、対象となる約1000名の管理者を、1クラス100名から150名程度の8クラスに分け、全7回コースを7ヶ月の長丁場に渡って実施するカリキュラムを組むことになりました。

受講者は管理者の方々ですので、月次の予実報告などを通じて損益計算書や貸借対照表といった財務諸表についてはご存知なのですが、それらがどのようなプロセスを経て作成されているかといった簿記の仕組み自体については、ほとんどの方が正確に理解できているとは言い難い状況でした。

我々は、できるだけ分かりやすく説明することを意識しながら、市販テキストや過去問題を分析し、皆さんが理解し難い箇所をより詳しくかつ平易に解説し、頻繁に出題されている箇所を反復的に行うようにテキストを仕上げました。
また簿記の学習だけでは、どうしても退屈になりがちなので、できるだけ会社の実情を加味したエピソードを盛り込んだり、所得税の話など皆さんが興味を持ちそうなテーマを織り込みながら、講義を行うように心がけています。

ここでは、その内容の一部として、「簿記の基本的な枠組み」についての講義内容の一部をご紹介したいと思います。


◎簿記の基本的な枠組み
簿記学習で挫折する人の多くは、次の2箇所で引っ掛かってしまいます。

  1. 借方、貸方とは何か?
  2. 仕訳を借方、貸方のどちらに書いてよいかわからない?

①借方、貸方とは何か?
借方、貸方は、簿記における表記上のルールですから、やはり覚えるしかありませんが、馴染めない人もいるかと思いますので、最初は左側右側と教えていきます。

仕訳を説明するときも、
(借方)○○科目/(貸方)□□科目 と説明するより、

最初は、
(左側)○○科目/(右側)□□科目 と説明します。

借方/貸方は学習を進めていくと自然に身につきますので、最初の段階で、借方とは何か、貸方とは何か、といったつまらない議論はしないように心がけています。
それよりも仕訳本来の意味合いを理解するために多くの時間を費やしたほうが効果的ですから。

参考までに、借方と貸方の覚え方は、下記に示します。
借方/貸方は、字の形から覚えることをお奨めしています。

次に仕訳の考え方、すなわち取引をどのようにして仕訳の形にしていくかといった簿記学習について最も重要な点を②で説明します。

②仕訳を借方、貸方のどちらに書いてよいかわからない?
仕訳を起票する上で、一番大事なことは、貸借対照表と損益計算書の形を覚えることです。
そしてそれらがどのような部分から構成されているのかについて、十分に理解しておくことが重要です。

貸借対照表は、左側に資産の部、右側に負債の部と純資産の部があります。
損益計算書は、右側に収益の部、左側に費用の部が位置しています。
まずこの形を覚えなければなりません。

そして、次にこの「資産」、「負債」、「収益」、「費用」にどのようなものが含まれるのかを理解します。

現金、預金、商品、固定資産を資産としてとらえるのは比較的容易だと思います。
それでは、売掛金はどうして資産なのか。
これは将来“現金で受け取ることができる権利”(=財産)なので資産であると説明します。
前渡金も同様に、将来商品等を受け取る権利(=財産)なので資産であると説明します。

資産のほとんどは、この財産の考え方で説明することが可能です。

一方、負債についてですが、こちらは債務という考え方で説明しています。
借入金、買掛金、支払手形、未払金などは、“現金で支払わなければならない義務”(=債務)として、説明しています。
厳密には、財産、債務でない勘定科目も含まれていますが、仕訳の基本を理解するうえでは、有用な覚え方だと思っています。

今度は、損益計算書について見てみましょう。

損益計算書は、右側に収益の部、左側に費用の部があり、差額としての利益があります。
損益計算書は、いくら儲かったかという内訳を表すもので、収益は、儲けの源泉を意味し、費用は儲けるためにかかった出費を表します。
収益の典型例は、売上です。費用は、仕入、給料、家賃など、多くの科目が含まれます。
簿記を学習する上では、この損益計算書の形、右側と左側を覚えておくことが必要です。

 

【仕訳の考え方について】
仕訳を考えるということは、実はこの資産、負債、収益、費用がどのように増加しているのか、または減少しているのかを考えることにほかなりません。

例えば、「商品を売って現金10万円を受け取った」という取引があったとします。

これは、儲けの源泉である収益が10万円増えて、現金という財産も10万円増えたと考えます。
収益が増えている状態を表すためには、損益計算書の右側を増やしてあげなければなりませんので、仕訳は右側に書きます。
一方、現金という財産が増えている状態を表現するために、貸借対照表の左側を増やす必要がありますので、仕訳は左側に書くことになります。

結果として、この仕訳は、
借方(左側) 現金 10万円 / 貸方(右側) 売上 10万円
という形になります。

このように、他の取引も、資産、負債、収益、費用がそれぞれ増加しているのか、減少しているのかを考えながら、貸借対照表と損益計算書の形をイメージして仕訳を起こすことになります。

すなわち、以下のような考え方をします。
財産が増えていれば左側に、逆に減っていれば右側に、それぞれ仕訳を起こすことになります。
債務が増えていれば右側に、逆に減っていれば左側に、それぞれ仕訳を起こすことになります。
収益が増えていれば右側に、逆に減っていれば左側に、それぞれ仕訳を起こすことになります。
出費が増えていれば左側に、逆に減っていれば右側に、それぞれ仕訳を起こすことになります。


以上、部分的ですが、簿記3級の基本的な講義内容のご紹介をさせていただきました。

今後は、この3級と同様に2級についても、企業向けの研修を企画していく予定です。
また、簿記だけに限らず、原価計算、管理会計、IFRSなど、お客様のニーズに合わせながら、会計・経理周りの研修サービスを拡大していく予定です。

サービスが確立された段階で、順次アナウンスしていきたいと思っています。

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